中継装置(読み)ちゅうけいそうち(英語表記)repeater

翻訳|repeater

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

同軸ケーブルや光ファイバーケーブルなどの伝送路の両端および中間に接続される装置。中継器ともいう。

 伝送路の両端に接続されるものを端局中継装置、中間に接続されるものを中間中継装置という。電話が主体のアナログ通信では、多数の電話回線を周波数分割多重frequency division multiplex(FDM)方式で同軸ケーブルなどを用いて伝送していた。この場合、高い周波数ほど信号の損失が大きくなるケーブルの特性を補正するために、一定の距離ごとにケーブルの損失特性を補償する増幅特性をもつ中間中継装置を必要とする。長距離伝送路では途中に数多くの中間中継装置を用いるが、一つ一つの装置の補償量の不完全性が全体として大きな誤差になるため、これを両端においてまとめて補償し、距離に依存しない伝送を行うのが端局中継装置である。いずれも電話の中継のために必要な装置であることから電話中継装置ともいう。

 現在のデジタル通信では、時分割多重time division multiplex(TDM)方式で光ファイバーケーブルなどを用いて符号列を伝送している。デジタル通信ではケーブル特性の補正はアナログ通信ほど厳密に行う必要はないが、一定距離ごとに正しい符号列に整列する必要があり、これが中継装置の機能である。中間中継装置ではケーブルの伝送によるひずんだ符号波形を、まずひずみを補正するように増幅reshapingし、次にその符号が0か1かを識別して元の符号を再生regeneratingする。符号を再生する際、再度タイミングretimingをとって符号を整列する。デジタル通信の中継には、このような三つの英語のRが頭文字の機能を有することから、これをデジタル中継装置の3R機能という。また、符号を再生することを特徴とするため再生中継装置ともいう。長距離デジタル伝送路では、中間中継装置の設置間隔を符号再生が可能な範囲で極力長くすることから、ときには0と1の識別を誤ることがある。このため、端局中継装置では伝送する符号列をあらかじめ誤り訂正符号に変換して伝送し、受信端局で誤りが生じた場合は訂正して正しい符号列に再生する機能をあわせもつ。

[三木哲也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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