中道院(読み)ちゆうどういん

日本歴史地名大系 「中道院」の解説

中道院
ちゆうどういん

[現在地名]鯖江市長泉寺町二丁目

旧北陸街道の西側台地にある。霊池山と号し、天台宗。本尊阿弥陀如来。養老二年(七一八)泰澄白山を勧請して白山姫しらやまひめ神社を建立、その別当寺として長泉ちようせん寺を創建したという。当寺はその塔頭の一つであった。貞元元年(九七六)延暦寺一六代慈恵の北国下向の際に帰依して、長泉寺は天台宗延暦寺末となった。朝倉氏の時代には寺領数千石、寺坊三二院を数えたというが、天正二年(一五七四)一向一揆のため焼亡して、いったん廃寺同様となった。江戸時代初期西泉さいせん坊など数院が再興されたが、まもなく廃寺となり、江戸中期には上ノ坊中道院と下ノ坊円教えんきよう院の二寺のみとなり、さらに嘉永三年(一八五〇)頃円教院も当院に併合された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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