20世紀日本人名事典 「中部謙吉」の解説
中部 謙吉
ナカベ ケンキチ
大正・昭和期の実業家 大洋漁業社長;大洋球団オーナー;大日本水産会会長。
- 生年
- 明治29(1896)年3月25日
- 没年
- 昭和52(1977)年1月14日
- 出生地
- 兵庫県明石市
- 学歴〔年〕
- 明石高小〔明治43年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 明石市名誉市民
- 経歴
- 大洋漁業の前身・林兼商店の創立者、中部幾次郎の二男に生まれ、小学校卒業後、林兼商店に入って14歳で初出漁し、以後船長として家業を陣頭指揮する。大正13年常務となり、昭和10年には日新丸を建造、南極捕鯨に進出して業界のトップに躍り出、17年専務に進み、20年副社長となったが公職追放で辞任。その後、旧海軍の水雷艇などを借り受けて南氷洋に出漁。28年、兄兼市の死去に伴い3代目大洋漁業社長に就任したあとは、大日本水産会会長(39〜44年)、全国冷凍食品輸出水産業組合理事長、経団連・日経連各常務理事を歴任、日ソ漁業交渉、国際捕鯨会議など多くの国際会議に日本の業界代表として出席した。またプロ野球大洋ホエールズのオーナーとなり、三原監督のもと、日本シリーズで優勝させたこともある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）20世紀日本人名事典について 情報