丸抱え(読み)マルガカエ

デジタル大辞泉 「丸抱え」の意味・読み・例文・類語

まる‐がかえ〔‐がかへ〕【丸抱え】

芸者の経費一切を置屋が負担し、代わりにその稼ぎはすべて置屋が取ることで芸者を雇うこと。
資金生活費などの費用全部出してやること。また、必要とするすべての面倒を見ること。「大企業丸抱えで運営する」

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精選版 日本国語大辞典 「丸抱え」の意味・読み・例文・類語

まる‐がかえ‥がかへ【丸抱】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「まる」は接頭語 )
  2. 置屋が芸者の生活費を全部負担し、その代わりに芸者の稼ぎをすべて得る約束で芸者を雇うこと。また、そのように抱えられた芸者。
    1. [初出の実例]「丸抱で稼がせられた七年前の月日が」(出典:腕くらべ(1916‐17)〈永井荷風〉三)
    2. 「内に大勢丸(マル)かかへあり、分(わけ)あり」(出典:漫談集(1929)芸妓漫談〈大辻司郎〉)
  3. 転じて、一般に生活費や資金の全部を出してやること。
    1. [初出の実例]「丸抱えの二号さんを囲ってあるのと違って」(出典:銀座川(1950‐51)〈井上友一郎〉序)

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