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大企業 だいきぎょう

世界大百科事典 第2版の解説

だいきぎょう【大企業】

大規模な組織をもち,財の大量供給を行う企業。現代においては,大企業はたんに相対的に規模が大きいというだけでなく,寡占企業や企業集団の形成というイメージを離れては論ずることはできない。実際,大企業は強い資金力と市場支配力をもち,消費のあり方や環境保全をある程度左右することができ,産業社会において強い影響力をもっている。こうした大企業の経営的特徴としては,つぎの諸点があげられる。(1)〈所有と経営の分離〉がなされ,組織的な運営が支配的であり,その運営においては専門的経営者とテクノストラクチャーtechnostructureが重要な役割を果たしている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大企業
だいきぎょう

巨額の資本をもち、多数の従業員を雇用する大規模企業のこと。そのほとんどは株式会社である。大企業の問題性は、単にその量的な巨大性にあるのではなく、それが量的規模に比例する以上に特別な経済的・社会的影響力をもつことにある。このような問題は第二次世界大戦後に強く指摘されるようになった。それは、内容的には経済競争上の問題と社会的責任の問題に大別されるが、これらは表裏の関係にある。
 大企業が競争上優位にたつことは、規模の経済論として古くから論じられてきた。巨大な資本力は、高度な技術と最新の大規模生産設備の採用を可能にし、これらによる大規模生産は、生産性を向上させ、単位生産コストを引き下げて、強い競争力の源泉になるというのがこの説である。かくて企業は大企業化を目ざして激烈に競争し、競争に生き残った大企業は、寡占から独占へと向かう傾向を生む。このような段階に至ると、競争は制限ないし排除され、進歩の原動力として機能しなくなる。こうした事情を背景にして、一方では規模の優位性を発揮させつつ、他方では競争の利点を持続させることを意図した大企業寡占論が生まれる。そこでは、独占は排除されるが、寡占は是認される。しかし、この論議は、大企業による競争の実質的支配、とくにその中心手段となる管理価格の作用に目が及んでいない。このような批判のなかから、有効競争を確保するための他律的規制と、自らの経済力の社会性・公共性・公益性を自覚する自律的行動が説かれるようになる。前者の典型が強力な公正取引行政であり、後者が社会的責任論である。
 しかし、1970年代以降、これらとは別の要因が大企業の行動に揺さぶりをかけるようになった。それは、市場の多様化、物離れ、サービス化による大規模生産の優位の後退、ベンチャー・ビジネスによる技術開発力の優位の証明などである。[森本三男]

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世界大百科事典内の大企業の言及

【中小企業】より

…大企業と区別して中企業と小企業とを一括する用語。小企業に含まれる零細企業については,それを含めることを明確にするため中小零細企業といった表現が使われることがあるし,また場合によっては中小企業から除外して考えることもある。…

※「大企業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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