主油司(読み)アブラノツカサ

デジタル大辞泉 「主油司」の意味・読み・例文・類語

あぶら‐の‐つかさ【主油司】

律令制で、宮内省に属し、諸国から調みつぎ副物そわりものとして貢納された膏油こうゆのことをつかさどった役所。寛平8年(896)主殿寮とのもりょう併合

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精選版 日本国語大辞典 「主油司」の意味・読み・例文・類語

あぶら‐の‐つかさ【主油司】

〘名〙 令制における官司の一つ。宮内省(みやのうちのつかさ)所管。諸国から調(みつぎ)副物(そわつもの)即ち付加税として上納する膏油(こうゆ)のことをつかさどった。寛平八年(八九六)九月、主殿寮(とのもづかさ)に併合された。しゅゆし。
令義解(833)職員「主油司 正一人。〈掌諸国調膏油事〉」

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世界大百科事典(旧版)内の主油司の言及

【主殿寮】より

…子部の伴造としての職掌は不明であるが,宮廷の雑務に従った小児の管掌かとも考えられる。 官司の統廃合に際しては,808年(大同3)に官奴司と896年(寛平8)に主油司が併合されたが,燃料油を扱ったり,宮内の雑務に従う職掌の類似による。《延喜式》によれば官奴司から引き継いだ今良(ごんろう)男女が367人配されている。…

【主殿寮】より

…子部の伴造としての職掌は不明であるが,宮廷の雑務に従った小児の管掌かとも考えられる。 官司の統廃合に際しては,808年(大同3)に官奴司と896年(寛平8)に主油司が併合されたが,燃料油を扱ったり,宮内の雑務に従う職掌の類似による。《延喜式》によれば官奴司から引き継いだ今良(ごんろう)男女が367人配されている。…

※「主油司」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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