主船司(読み)シュセンシ

デジタル大辞泉 「主船司」の意味・読み・例文・類語

しゅせん‐し【主船司】

律令制で、兵部省に属し、公私船舶船具などを管理した役所

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精選版 日本国語大辞典 「主船司」の意味・読み・例文・類語

しゅせん‐し【主船司】

  1. 〘 名詞 〙 令制で、兵部省に属して公私の船舶、船具すべてを管理した役所。正(正六位下相当)・佑・令史・船戸などの官人がいた。〔令義解(718)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「主船司」の意味・わかりやすい解説

主船司 (しゅせんし)

〈ふねのつかさ〉ともいう。日本古代の律令制下の水運・船舶管理機構。兵部省の管轄下におかれ公私の舟檝(船と楫(かじ)),舟具のことを管掌した。律令制下においては,公私の船はことごとく国家の支配をうけた。主船司は正,佑,令史各1人,使部6人,直丁1人が所属し,おもに摂津国在船の公私の船を管掌し,また摂津に居住する品部の船(守)戸100戸を指揮し10戸を1番に編成して船司の船を保持した。諸国の公私の船についてはつねに朝集使を通して状況を掌握し,また難波津に出入りする船については,そのつど検察を行った。しかし律令期は陸路以上に河川水系を利用した調庸物の運京・運送が行われ,百姓課船が重用されていたが,こうした船舶,水運機能と主船司とのつながりはそれほど密ではなかったと思われる。
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世界大百科事典(旧版)内の主船司の言及

【主船司】より

…律令制下においては,公私の船はことごとく国家の支配をうけた。主船司は正,佑,令史各1人,使部6人,直丁1人が所属し,おもに摂津国在船の公私の船を管掌し,また摂津に居住する品部の船(守)戸100戸を指揮し10戸を1番に編成して船司の船を保持した。諸国の公私の船についてはつねに朝集使を通して状況を掌握し,また難波津に出入りする船については,そのつど検察を行った。…

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