久妙寺村（読み）くみようじむら

日本歴史地名大系

久妙寺村
くみようじむら

• 愛媛県：周桑郡
• 丹原町
• 久妙寺村

[現在地名]丹原町久妙寺

周桑平野の西部の山麓に位置する。東は池田（いけだ）村・今井（いまい）村に、南は高松（たかまつ）村・河根（かわね）村に、西は河根村・古田（こた）村に、北は古田村・池田村に接する。

慶安元年伊予国知行高郷村数帳（一六四八）の周布（しゆうふ）郡の項に高三八七石四斗六升三合、うち田方三四八石一斗九升三合、畠方三九石二斗七升とあり、「久妙寺村　日損所、林少有」とみえる。元禄一三年（一七〇〇）の領分附伊予国村浦記も同石高で、松平隠岐守知行とあり、天保郷帳も同石高である。

中世には河野氏らをめぐる戦乱に巻き込まれ、耳金（みみかね）城跡が残る。戦国時代末期に長宗我部元親の支配を受け、小早川隆景らの大領主時代を経て、寛永一二年（一六三五）松山藩領となって幕末に至る。

宝永七年（一七一〇）の「周布郡大手鏡」によると、「四拾八町二反八畝田畑御免六ツ五分　二拾二年以前元禄二巳年地坪被仰付候　内高三百四拾八石一斗九升三合　四拾一町六反七畝田方　高三拾九石二斗七升　六町六反一畝畑方」とあり、田方の多い農村。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」