久田原遺跡群(読み)くたはらいせきぐん

日本歴史地名大系 「久田原遺跡群」の解説

久田原遺跡群
くたはらいせきぐん

[現在地名]鏡野町久田下原

平成八年(一九九六)から苫田とまたダムの建設に先だって実施された調査によって明らかとなった遺跡。南北一キロ、東西三〇〇メートルに及ぶ広大な遺跡であり、調査では字名を採ってよし川上流から夏栗なつくり遺跡・久田原遺跡・久田くたほりうち遺跡とよんでいる。夏栗遺跡は比高約二メートルの段丘上に位置するが、久田原遺跡・久田堀ノ内遺跡は吉井川の現河床に対応する氾濫原に形成された微高地上に位置する。

夏栗遺跡とよばれている地域は、吉井川が東から伸びた丘陵に押されて、西側の山麓沿いに遷移したことによって生成された低い段丘にあたる。クロボク土に覆われていることから、完新世初頭には生成されていたものであり、縄文時代早期から前期中期後期晩期にわたる遺物が検出されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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