九州・パラオ海嶺(読み)きゅうしゅうぱらおかいれい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「九州・パラオ海嶺」の意味・わかりやすい解説

九州・パラオ海嶺
きゅうしゅうぱらおかいれい

九州南東方沖からパラオに連なる海嶺フィリピン海中央南北に走り、長さは約2000キロメートルである。その東側四国海盆西側フィリピン海盆という。一見すると中央海嶺のようにみえるが浅い地震がおこっておらず、基盤を構成する岩石安山岩花崗閃緑岩(かこうせんりょくがん)で、島弧(とうこ)と同じ組成である。3000万年くらい前に活動を停止した古島弧が、まもなく沈降し水沈したものと考えられている。

安井 正]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の九州・パラオ海嶺の言及

【フィリピン海】より

…大部分の海底は海洋性地域をもつ。中央部を九州南東方からパラオ諸島まで九州・パラオ海嶺と呼ばれる高まり(古島弧)が縦断する。九州・パラオ海嶺上の唯一の島である沖ノ鳥島(パレス・ベラParece Vela礁)は最南端(北緯約20゜)の日本領土である。…

※「九州・パラオ海嶺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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