朝日日本歴史人物事典 「九条経教」の解説
九条経教
生年:元徳3/元弘1(1331)
南北朝期の摂家貴族。父は関白左大臣道教,母は内大臣大宮季衡の娘。建武2(1335)年元服,従五位上に叙せられて以降,権中納言,権大納言と進み,貞和3/正平2(1347)年右大臣,2年後左大臣となり,延文3/正平13(1358)年関白氏長者。康安1/正平16(1361)年関白氏長者を辞し,応永2(1395)年出家,法名祐円。没後は後法恩院殿と称される。同4年に長男忠基に先立たれ,家督は次男の教嗣が継承した。『九条家文書』中に遺された経教の置文は,家領,家記文書などを細々と記しており,当時の九条家の状況を伝える資料である。<参考文献>『九条家系譜』,『図書寮叢刊 九条家文書』1巻
(小森正明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報