最新 地学事典 「乾燥地形輪廻」の解説
かんそうちけいりんね
乾燥地形輪廻
arid geomorphic cycle
乾燥地域にみられる侵食輪廻。単に乾燥輪廻と呼ぶことが多い。乾燥地域では河流による侵食(正規侵食)よりも,激しい温度変化により裸岩が機械的風化を受けて細粒化しやすい。また,細粒物質はデフレーションによって容易に移動し,地表を削磨する。乾燥の激しい内陸流域で卓越する一連の地形変化を乾燥輪廻と呼ぶ。乾燥地形輪廻は土地の相対的隆起によって始まるが,湿潤地域とは異なり,大きい密な河川網は発達しない。山地斜面では面状侵食が卓越し,山麓にはペディメントからバハダ(扇状地)と続く緩斜面下部に内陸湖(塩湖)と湖岸にプラヤ(乾燥平野)が発達する。輪廻が進行すると,ペディメント背後に発達する急傾斜の山地斜面は平行後退しながら山地の高さを減じ,ペディメントに囲まれて点在するインゼルベルク(孤立丘)へと変化する。やがてインゼルベルクも消失し,平坦なペディプレーンへと移行して輪廻が完成する。
執筆者:小池 一之・木曽 敏行
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

