亀山窯跡(読み)かめやまようせき

日本歴史地名大系 「亀山窯跡」の解説

亀山窯跡
かめやまようせき

[現在地名]野市町母代寺

物部ものべ川の左岸の小丘亀山(一一二メートル)の東裾部にある。近在の水田地帯には良質の粘土があり、亀山には古代には樹木が繁茂していたとみられる。須恵器窯が主体で瓦も焼いているが、この窯で焼かれた瓦を利用した寺院は確認されておらず、窯の所在地母代寺ぼだいじ地名のもととなった母代寺についても不明な点が多い。

六基の窯跡があるが、中央部より切断されているため煙出しに近い部分だけが残る。六基とも地下式無階無段登窯とみられ、窯内には須恵器片もある。灰原は窯の下部に存するが、発掘は行われていない。付近に未発見の窯が多くあると思われる。灰原と思われる地点には須恵器や布目瓦の破片散布

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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