二つ玉低気圧(読み)フタツダマテイキアツ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二つ玉低気圧」の意味・わかりやすい解説

二つ玉低気圧
ふたつだまていきあつ

低気圧が,日本列島を挟むように日本海と日本の南海上を西から東または北東方向に進む気圧配置春秋に多く出現し,大雨強風の荒れた天気となる。日本海の低気圧は寒帯前線ジェット気流北側のものに,日本の南海上の低気圧は寒帯前線ジェット気流南側のものに対応して発達する。

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知恵蔵mini 「二つ玉低気圧」の解説

二つ玉低気圧

本州を南北に挟んで太平洋側と日本海に二つの低気圧がある気圧配置のこと。春と秋に多く出現して荒れた天気となることが多い。同気圧配置は広範囲に影響を及ぼし、ほぼ全国的に注意報基準を超える風が吹き、雨または雪などを伴った荒れた天気となりやすいのが特徴である。また、登山者にとって最も警戒すべき気象リスクの一つとされており、山岳遭難事故が起きた事例も数多くある。

(2020-2-18)

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百科事典マイペディア 「二つ玉低気圧」の意味・わかりやすい解説

二つ玉低気圧【ふたつだまていきあつ】

日本南岸と日本海の両方に低気圧があって,二つが一緒に東進するもので,全国的に天気が大きくくずれる。

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世界大百科事典(旧版)内の二つ玉低気圧の言及

【日本列島】より

…なお,一般に日本の南岸または南海上を北東進する低気圧を南岸低気圧または南海低気圧と呼ぶことがある。(3)二つ玉低気圧型 二つの低気圧が本州をはさんで南岸沖と日本海岸沿いをともに北東に進む気圧配置である。天気が予想外に早く変わり広範囲に悪天となり,雨量も多くなる。…

※「二つ玉低気圧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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