二合田用水(読み)にごうだようすい

日本歴史地名大系 「二合田用水」の解説

二合田用水
にごうだようすい

江戸時代に二本松城の用水として開削されたもので、水源は安達太良山山頂付近から流下する原瀬はらせ川支流のからす川。標高七〇〇メートル付近の烏川から取水し、約一三キロほど引水している。用水は城から郭内に流され、一ノ町・二ノ町・三ノ町の道路の両側を流れ、竹田たけだ町御門から郭外に出るとまもなく、竹田根崎ねざき両町としたノ町の境界に沿ってこい川となって流れ、油井ゆい(現安達町)に達し、その後は農業用水となる。明治初年には二本松製糸会社の動力源として水車を回すのにも使われた。

当用水に関する二本松藩の記録としては、松藩廃家録(二本松市史)の山岡佐一右衛門の項に「祖父山岡権右衛門は二本松水道を考えし名誉の人也」とあるのが唯一である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android