二木郷(読み)ふたつぎごう

日本歴史地名大系 「二木郷」の解説

二木郷
ふたつぎごう

現墨俣町二ッ木付近に位置したとみられる中世郷。嘉元四年(一三〇六)六月一二日の昭慶門院領目録(京都大学蔵古文書集)国衙領の一つとして「二木郷泉涌寺」とみえる。正中二年(一三二五)五月二日の関東下知状(内藤文書)によれば、大慈寺新阿弥陀堂雑掌朝覚と地頭山中八郎次郎重綱との間に「二木郷内西一色中本東脇参ケ村」の元応元年(一三一九)から正中元年におよぶ重綱の年貢未進をめぐる争論があった。しかし永仁年中(一二九三―九九)以来の長良川の堤破損により当郷からの収益が得られなかったことが確認され、重綱知行分の「富田村下地」を大慈寺に渡すことで和与が成立している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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