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二重帰属意識 にじゅうきぞくいしき

世界大百科事典 第2版の解説

にじゅうきぞくいしき【二重帰属意識】

労働者が経営側と労働組合側の双方に,同時に一体感ないし忠誠心を抱いている意識状態をいう。尾高邦雄が一連の労働者意識調査の結果から導きだした概念である。労働と経営の関係を対立図式のなかでみる立場からすれば,経営側に忠誠心をもつ労働者は組合離反の意識をもち,その逆に組合一辺倒の労働者は経営側に対して批判的あるいは対抗的態度の持主だと考えられがちだが,尾高らの調査結果によると,実際にはそのような意識をもつ労働者はどちらもわずかであり,多数を占めるのは労使双方に帰属感を示している労働者である。

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世界大百科事典内の二重帰属意識の言及

【企業意識】より

…このような要因によって規定された労働者の企業意識は,労働者が労働組合に対してもつ組合意識と矛盾・対立することは少ない。つまりそれらのいずれにも一体感をもち,忠誠を誓う二重帰属意識として現れる。欧米諸国の労働組合のように,職業に対する権利の擁護や最低生活の保障を基盤とする横断的組織ではない日本では,労働組合もまた企業と運命をともにする共同体であり,企業は労働者の生活の維持向上をはかる福祉団体であると観念されるからである。…

※「二重帰属意識」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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