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五国同盟 ごこくどうめいQuintuple Alliance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

五国同盟
ごこくどうめい
Quintuple Alliance

1818年オーストリア,ロシア,プロシアイギリス,フランスの間に結ばれた同盟。ウィーン会議の直後ナポレオン1世打倒のために指導的役割を果したオーストリア,ロシア,プロシア,イギリスの四大国の間で,ウィーン体制の維持を目的として四国同盟が結ばれ (1815.11.) ,さらに 18年 11月フランスの参加によって,五国同盟に発展したが,各国の意図と利害は必ずしも一致せず,22年に事実上解体した。

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百科事典マイペディアの解説

五国同盟【ごこくどうめい】

四国同盟

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

五国同盟
ごこくどうめい

19世紀前半にイギリス、フランス、プロイセン、オーストリアおよびロシアの5か国間に結ばれていた同盟。ナポレオン戦争の末期、1813年にフランスを除く前記4か国間に成立した同盟(四国同盟)が起源であるが、翌14年3月1日4か国は改めてショーモン条約を結び、欧州平和のためにナポレオン敗北まで戦うことを誓った。四国同盟はウィーン会議中いったん瓦解(がかい)したが、ナポレオンの再挙により15年3月、復活した。四国同盟は、人類の念願であるところの「一般的安寧」を確保するため四国協調の制度を確立する旨をうたい、4強国はウィーン会議が形成したヨーロッパの秩序を協力して維持することになった。18年、4か国はエクス・ラ・シャペル(アーヘン)に会合して、敗戦国フランスからの撤兵を決め、ついでフランスを同盟に加え、ここに五国同盟が成立した。
 5強国は、トロッパウ(1820)、ライバハ(1821)、ベローナ(1822)と毎年会議を開き、ナポリ、スペインの革命を鎮圧して「秩序」の維持に成功したが、しだいに、不干渉の方向をとるイギリス、フランスと、「ヨーロッパ公法」の名のもとに革命を裁断するプロイセン、オーストリア、ロシアとの間に亀裂(きれつ)が深まった。「会議外交」とよばれる時期はこのころまでであって、以後は中南米植民地の独立にあたってはイギリス外相カニングが公然とこれを支持し、またギリシア独立戦争をめぐっては5か国それぞれの利害が対立するなど、同盟は実質的意味の乏しいものになった。1830年、フランスで七月革命が起こると、五国同盟側には革命干渉の権利が生じたが、王位についたルイ・フィリップは柔軟な対応で切り抜け、またベルギーの独立も認めざるをえなかった。30年代になると、イギリス、フランスは自由主義の旗印を掲げて「真摯(しんし)協商」を形成し、残りの3か国は「三国秘密協商」を結んで相互援助を約すに至った。しかし、イギリス、フランスもしだいに対立を深めるようになり、とくにエジプトのムハンマド・アリーの反乱に際して、イギリスは、40年7月、野心をもつフランスを排除した四国同盟を成立させた。
 このようにして分裂をはらみながらも存続したヨーロッパ列強間の協調体制は、「一八四八年の革命」によっていちおうの終止符を打たれることになる。[百瀬 宏]

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世界大百科事典内の五国同盟の言及

【四国同盟】より

…ヨーロッパの古い王権を保持し,革命の再発を防ぐという神聖同盟の目的をうけて,同盟国は定期的に会合し,ヨーロッパにおける大国主義的支配体制を確立することに努めた。さらに1818年11月15日の神聖同盟アーヘン会議においてフランスも加盟し(五国同盟),〈五大国体制pentarchy〉をつくり出した。五大国はこの大国主義的勢力均衡政策をとおして神聖同盟の全ヨーロッパに対する権力支配を生み出し,それをとおして平和の保持を意図したのである。…

【神聖同盟】より

…しかしそれを主導したアレクサンドル1世はセンチメンタルな宗教的夢想家で,フランツ1世もまた同時代人によって愚鈍の人とされており,彼らの盟約自体は拘束力も実効力もなく,条約としての体をなしてはいなかった。とはいえ次の年イギリス国王,ローマ教皇をのぞくほとんどすべてのヨーロッパ王侯がそれに参加し,神聖同盟の執行機関としてロシア,イギリス,オーストリア,プロイセンのあいだに〈四国同盟〉が成立し,1818年にはフランスも加わって五大国支配の〈ペンタルヒーPentarchie体制〉ができあがった(五国同盟)。加盟諸国の皇帝および王侯はそれぞれの宰相を加えて1818年秋アーヘン会議を開き,とくにドイツにおけるブルジョア的かつ民族的な反体制運動に対する弾圧措置を審議し,カールスバート決議をとおして〈デマゴーグ(扇動者)〉追及の警察網を強化した。…

※「五国同盟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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