日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロイセン」の意味・わかりやすい解説
プロイセン
ぷろいせん
Alf Prøysen
(1914―1970)
ノルウェーの児童文学作家、作詩家。ヘドマルク県リングサーケルに生まれる。1950年代にラジオ放送の児童番組で自作の物語を語り、詩を歌って人々を魅了する。のち、作家活動に専念し、物語や詩を多数発表。鋭い洞察力をもとに、弱い者の思いや、日常生活のささやかな喜びをほのぼのと軽妙に語る。からだが不意にスプーンほどに小さくなってしまう田舎(いなか)のおばさんの痛快な物語『小さなスプーンおばさん』のシリーズは57年から67年までに四巻書かれている。63年に『ミッケリクスキ・サーカス』でノルウェー社会教育省の賞を得、70年にはノルウェー児童文学への貢献に対して名誉賞を贈られる。ほかに短編集『しあわせなてんとうむし』や自伝的短編集『今は昔』などがある。
[山内清子]
『大塚勇三訳『小さなスプーンおばさん』(1972・学習研究社)』