五彩(読み)ゴサイ

デジタル大辞泉 「五彩」の意味・読み・例文・類語

ご‐さい【五彩】

青・黄・赤・白・黒の五つの色。また、多種の色。五色ごしき
中国宋代(金代)を起源とし、元代に完成した上絵付け、およびその陶磁器白磁または白釉陶はくゆうとうに赤・青・黄・緑・紫などのうわぐすりで絵や文様を表したもの。日本では赤絵錦手にしきでなどという。硬彩

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精選版 日本国語大辞典 「五彩」の意味・読み・例文・類語

ご‐さい【五彩】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ごしき(五色)
    1. [初出の実例]「鮮雲秀五彩、麗景耀三春」(出典懐風藻(751)元日〈藤原史〉)
    2. 「同窓の秀才が官府に五彩の羽を翻へして」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉一〇)
    3. [その他の文献]〔書経‐益稷〕
  3. 陶磁器に赤、青、黄、紫、緑などの上絵釉(うわえぐすり)で絵や文様を表わしたもの。硬彩。錦手(にしきで)
    1. [初出の実例]「万暦五彩花鳥の大瓶も上段のケースに納まっていて」(出典:故宮の壺(1977)〈芝木好子〉)

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普及版 字通 「五彩」の読み・字形・画数・意味

【五彩】ごさい

五采

字通「五」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五彩」の意味・わかりやすい解説

五彩
ごさい

赤絵」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の五彩の言及

【赤絵】より

…陶磁器をおおうガラス状の被膜,釉(うわぐすり)の上に赤や緑,黄,紫,藍などガラス質の色釉(いろぐすり)で文様を施したもの。赤を主調とするところから日本でとくに赤絵と総称され,また色絵とも呼ばれ,中国では五彩と呼んでいる。また釉の上に着彩されるところから上絵(うわえ)とか上絵付とも呼ばれる。…

【錦手】より

…白磁や白い陶胎の釉上に赤,黄,緑,紫,青,黒などの色釉(いろぐすり)や金,銀彩で上絵付(うわえつけ)した陶磁器の日本での総称。日本では単に赤絵,色絵ともいい,中国では五彩(ごさい)とも呼ぶ。江戸時代の初期に中国から輸入された,明末の嘉靖の五彩磁,金襴手(きんらんで),万暦赤絵や,清初の南京赤絵,色絵祥瑞(しよんずい)などの影響を受け,肥前有田では磁胎の錦手が,京都では陶胎の錦手が始められた(有田焼)。…

※「五彩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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