ご。いつつ。いつ。多く他の語の上に付いて複合語として用いられる。「五十(いそ)」「五百(いお)」
1 ご。いつつ。声を出して数えるときの語。「五、む、なな、や」
2 ご。いつつ。名詞の上に付いて用いる。「五文字」「五柱」
丁半ばくちで、5の数をいう。
「―一、―六、―三と三ばいきってな」〈洒・卯地臭意〉
1 数の名。4の次、6の前の数。いつつ。いつ。「四の五の言う」
2 5番目。第5。
[補説]金銭証書などで間違いを防ぐために、「伍」を用いることがある。
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〘名〙 (「いつ(五)」の変化した語) 物の数を、声に出して順に唱えながら数えるときの五。多く「いそ(五十)」「いほ(五百)」などと熟して使われる。
※書紀(720)景行一二年一〇月(寛文版訓)「是の五(イ)人(とり)は並びに其の人と為り強力(ちからつよ)くして」
〘名〙 (「い(五)」を延ばして発音した語) 物の数を、声に出して順に唱えながら数えるときの五。
※童謡・お山の杉の子(1944)〈吉田テフ子・サトウハチロー〉「一ィ二ゥ三ィ四ォ 五(イ)ィ六ゥ七ァ 八日 九日 十日たち」
〘名〙
① 五つ。名詞・助数詞の前に直接つけて用いる。「五棟(いつむね)」「五束」「五粒」
※万葉(8C後)五・八八〇「あまざかるひなに伊都(イツ)とせすまひつつ都の手ぶり忘らえにけり」
② 物の数を、声に出して順に唱えながら数えるときの五。いい。
※年中行事秘抄(12C末)鎮魂祭歌「一(ひと)二(ふた)三(み)四(よ)イツ六(むゆ)七(なな)八(や)九(ここの)十(たりや)」
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「皆(みんな)がお諷(うた)ひ。一二(ひとって)、三四(みいよ)、五六(イイツむ)七八(なんなやあ)には、九(こう)と一十(いちじゅ)ヤ」
〘名〙 「五」の中国音。ご。いつつ。薬種商、絵の具商などの取引や、拳(けん)の勝負などにも用いる。
※洒落本・京伝予誌(1790)豊後「
(チヘマ)。
(ウウ) 本町三丁目木ぐすり仲間唐人ふてう七匁五分といふ事」
〘名〙 ばくちで、さいころの目の五の数をいう。
※新猿楽記(1061‐65頃)「大君夫者、高名博打(ばくうち)也。〈略〉語条尽レ詞。謀計究レ術。五四尚利目(なをりめ)、四三小切目」
〘名〙 五合(ごんごう)を略したもので、酒についていう。
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三「角大(炭の銘)を抱て、劔菱(酒の銘)五(ゴン)(五合の事)といふ正月だ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報