井上智勇(読み)イノウエ チユウ

20世紀日本人名事典 「井上智勇」の解説

井上 智勇
イノウエ チユウ

昭和期の歴史学者 京都大学名誉教授;元・奈良教育大学長。



生年
明治39(1906)年5月26日

没年
昭和59(1984)年6月5日

出生地
兵庫県

学歴〔年〕
京大西洋史科〔昭和5年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔昭和23年〕

主な受賞名〔年〕
勲二等旭日重光章〔昭和52年〕

経歴
昭和23年京大教授となり、46年名誉教授。その後、橘女子大教授、奈良教育大学長などを歴任著書に「プラトン国家論」「世界史の成立」などがある。また53年から56年まで高槻市教育委員長を務めた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「井上智勇」の意味・わかりやすい解説

井上智勇
いのうえちゆう
(1906―1984)

歴史学者。兵庫県生まれ。京都帝国大学文学部史学科卒業。第三高等学校教授を経て、1943年(昭和18)京大助教授、西洋古代・中世史を担当、48年(昭和23)文学博士、教授に昇進。西ドイツ留学。評議員、文学部長などを歴任し、70年退官。その後も奈良教育大学長などを務める。その歴史学は京都学派哲学の影響下に形成され、思弁哲学的傾向が強く、宗教キリスト教仏教)にも関心が及ぶが、学位論文は『ローマ経済史研究』(1948)であった。その他の著書『プラトンの国家論』(1942)、『地中海世界史』(1947)、『初期キリスト教ローマ帝国』(1973)などがある。

[藤縄謙三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「井上智勇」の解説

井上智勇 いのうえ-ちゆう

1906-1984 昭和時代の歴史学者。
明治39年5月26日生まれ。西洋古代史を専攻し,三高教授から昭和18年母校京都帝大の助教授となる。23年京大教授,のち奈良教育大学長などをつとめた。昭和59年6月5日死去。78歳。兵庫県出身。著作に「ローマ経済史研究」「プラトンの国家論」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android