些勧(読み)チトカン

デジタル大辞泉 「些勧」の意味・読み・例文・類語

ちと‐かん〔‐クワン〕【×些勧】

[連語]《「ちと」は少しの意。「かん」は「かんじん(勧進)」の略》勧進比丘尼びくに喜捨を乞うときに言う語。ちとかんじん。
「―、観ずれば夢の世や」〈浄・歌念仏

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精選版 日本国語大辞典 「些勧」の意味・読み・例文・類語

ちと‐かん‥クヮン【些勧】

  1. 〘 連語 〙 ( 「ちと」は少しの意、「かん」は「かんじん(勧進)」の略 ) 勧進のために少しばかりの喜捨を願うの意。勧進比丘尼の言ったことば。ちとかんじん。
    1. [初出の実例]「我々は熊野比丘尼いかな関所も御免のもの、梛(なぎ)の葉はいりませぬか、ちとくんちとくんとぞ仰せける」(出典:浄瑠璃・主馬判官盛久(1687頃)道行)

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