デジタル大辞泉
「交わす」の意味・読み・例文・類語
かわ・す〔かはす〕【交わす】
[動サ五(四)]
1 互いに、やり取りする。交換する。「あいさつを―・す」「約束を―・す」
2 互いにまじえる。交錯させる。「枝を―・す」
3 移す。変える。
「時―・さず持て来」〈宇治拾遺・二〉
4 動詞の連用形に付いて、互いに…しあう意を表す。「顔を見―・す」「固く言い―・した仲」
[可能]かわせる
[類語]交える・差し交わす・交換
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かわ・すかはす【交・躱】
- 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
- [ 一 ] ( 「かう(交)」の他動形 )
- ① 互いにある動作をする。互いに…し合う。動詞の連用形に付いて補助動詞的に用いる。「言いかわす」「思いかわす」「聞こえかわす」「取りかわす」「見かわす」「呼びかわす」など。
- ② 互いに言葉や気持などを通い合わせる。やりとりする。
- [初出の実例]「あさゆふのむつびをかはさむにはいとつつましき所のありしかば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)
- 「御みやびをかはさせたまふに」(出典:大鏡(12C前)三)
- ③ 互いに交錯させる。
- [初出の実例]「はねを並べ枝をかはさむとちぎらせ給しに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)
- [ 二 ] ( 「かわる(変)」の他動形 )
- ① 変える。移す。
- [初出の実例]「月立たば 時も可波佐(カハサ)ず 石竹花(なでしこ)が 花の盛りに 相見しめとそ」(出典:万葉集(8C後)一七・四〇〇八)
- 「時かはさず縫いてまゐらせよとて、ひらぎぬの御ぞをたまはせたる」(出典:能因本枕(10C終)一〇〇)
- ② 追い越す。過ぎる。
- [初出の実例]「十何頭かの競走馬を直線の追込みで次々に交(カハ)して行く」(出典:猟銃(1949)〈井上靖〉みどりの手紙)
- ③ ( 躱 ) 身をひるがえして避ける。また、比喩的に、そらす。
- [初出の実例]「もぢってかくれば身をかはしたゆめば、ひらりと乗うつり」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)千里が竹)
- 「アレアレ又幻妻がこっちへうせる。かはせかはせとばらばらに」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)長町)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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