京鹿の子絞(読み)きょうかのこしぼり

事典 日本の地域ブランド・名産品 「京鹿の子絞」の解説

京鹿の子絞[染織]
きょうかのこしぼり

近畿地方、京都府の地域ブランド。
京都府において絞り染加工された着尺地・羽尺地・長襦袢地・羽織裏地・裾除地、京都府において絞り染加工された織物よりなる長着・羽織・帯揚・帯、京都府における布地の絞り染加工。絞り染は、きものや帯揚などに使われる染色技法。絞りの作業はすべて手でおこなわれる。括の模様が子鹿の斑点に似ているため、鹿の子絞と呼ばれる。室町時代から江戸時代初期にかけて、辻が花染として盛んにおこなわれるようになり、江戸時代中期には、鹿の子絞の全盛期を迎えた。京都でつくられる絹地の絞り染めを総称して京鹿の子絞と呼ぶ。1976(昭和51)年2月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。2007(平成19)年3月、特許庁地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5029233号。地域団体商標の権利者は、京鹿の子絞振興協同組合・京都絞工業協同組合。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「京鹿の子絞」の解説

京鹿の子絞

京都府で絞り加工された着尺(きじゃく)、羽裏などの布地、またその絞り加工技術。括り模様が子鹿の斑点に似ることから、鹿の子と呼ばれる。疋田絞(ひったしぼり)、一目絞(ひとめしぼり)といった技法があり、染め分けによる鮮やかな多色染めに特色がある。地域団体商標。

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