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鹿の子 かのこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鹿の子
かのこ

シカの子,およびそれから転じて形容詞的に用いられる言葉。シカの子は生後2年くらいの間,赤みがかったくり色の体に白い斑点が多くできる。これは保護色の作用をするものであるが,このようなまだらな現象を呈したものを一般に「鹿の子…」と呼ぶ。たとえば,鹿の子まだら,鹿の子絞り,鹿の子編 (表編裏編を縦横とも交互にした模様編) ,鹿の子菓子 (こしあんを芯に小豆などを粒のままでまわりにつけたもの) などと広く用いられている。

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百科事典マイペディアの解説

鹿の子【かのこ】

シカの斑紋をかたどった模様,また和服の染模様に応用した。特に絹地に絞染にした鹿の子絞りの略。京都が主産地なので京鹿の子ともいう。布地を指先や鉤(かぎ)針を用いて少量つまみ,糸でくくって小さな丸を連続して染め出すもので,ごく細かい京極,やや角ばった人目(ひとめ),さらに方形の疋田(ひった)(匹田とも)などがある。
→関連項目絞染

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典の解説

かのこ【鹿の子】

和菓子の一種。餅(もち)・求肥(ぎゅうひ)などをあんで包んで丸め、あんの周囲に甘く煮た粒状のあずきやいんげん豆・栗などをつけ、仕上げに錦玉液(寒天を煮溶かし砂糖や水あめを加えて煮詰めたもの)を塗ったもの。◇表面の豆の粒が鹿の背の斑紋に似るところから。「かのこ餅」ともいう。

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世界大百科事典 第2版の解説

かのこ【鹿の子】

鹿の子絞の略。鹿の背にあるまだらに似たことから出た名称であろう。布地を指先または鉤針(かぎばり)を用いてつまみ,その先を糸でくくって絞る。これを染めると小さいやや不整形の輪が白く抜ける。絞染の中で最も古くから行われたもので,正倉院纐纈(こうけち)の中にもこれに類するものが見られる。この絞りが,斜めに45度の線につめて絞られると,上りが角ばった形となっていわゆる一目絞の詰(つめ)となり,これがさらに疋田絞(ひつたしぼり)へと進展する。

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大辞林 第三版の解説

かのこ【鹿の子】

シカの子。 [季] 夏。 《 うつとりと人見る奈良の-かな /子規 》
「鹿の子絞しぼり」「鹿の子餅もち」「鹿の子斑まだら」の略。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鹿の子
かのこ

鹿の子餅(もち)のこと。餅を小豆餡(あずきあん)でくるみ、その表面に蜜煮(みつだ)きした小豆粒をつけたもの。鹿の子絞(しぼ)りの斑点(はんてん)のような姿からこの名がついた。餅を紅餡でくるみ、白インゲンの蜜煮きをつけたものを京鹿の子という。宝暦(ほうれき)年間(1751~64)に江戸の役者嵐(あらし)音八が人形町で売り出して人気をよんだ。音八の店は寛政(かんせい)(1789~1801)のころまで続いたが、のち囃子頭(はやしがしら)の太田市左衛門(いちざえもん)に引き継がれた。[沢 史生]

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世界大百科事典内の鹿の子の言及

【染色】より

…その正確な技法の解明はまだなされていない。纐纈は今の絞染で,目交(めゆい)ともいわれ,鹿の子絞ふうのものがほとんどである。後世の絞に比べると,目も大きく,つめて絞ることはほとんどないが,縫締めなどを含め,技法はおよそ9種類ある。…

※「鹿の子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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