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人材派遣 じんざいはけん dispatch of workers

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知恵蔵2015の解説

人材派遣

労働者派遣」のページをご覧ください。

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

人材派遣
じんざいはけん

派遣元である人材派遣会社に登録している者を派遣先の事業所に派遣して、派遣先の指揮命令のもとに仕事をする雇用形態である。法律のうえでは、労働者派遣が正式の名称である。日本では、2種類の人材派遣会社が認められる。広く一般から人材の登録を行い、企業のニーズに応じて派遣する一般労働者派遣事業、いわゆる登録型派遣事業と、自社の常用社員を他社の求めに応じて派遣する形の特定労働者派遣事業、いわゆる常用雇用型派遣事業である。
 歴史的には、1905年にアメリカとイギリス、1924年にフランスにおいて始められた。顕著な発展は第二次世界大戦以降、とりわけ経済成長の著しい1960年代後半に入ってからである。人材派遣法の制定は、オランダの1965年が最初であり、1968年のデンマークがこれに続く。1970年代の制度化は順にアイルランド、ドイツ、フランス、イギリス、ベルギー、ノルウェーの6か国、1980年代の制度化は、オーストリアとポルトガルの2か国で行われる。1990年代に入るとスウェーデン、スペイン、ルクセンブルク、イタリアの4か国、21世紀にはフィンランドとギリシアの2か国で人材派遣の制度化が行われる。派遣先労働者との均等待遇について定める国は、東ヨーロッパを含むヨーロッパ21か国中16か国、人材派遣の利用理由や派遣期限あるいは職種と業種について定める国は、同じく21か国中いずれも9か国である。ヨーロッパ連合では、派遣労働に関する指令を1980年代からの議論を経て2008年11月に成立させる。指令は、人材派遣会社を通じて派遣先に派遣されるすべての派遣労働者を適用範囲とし、派遣労働者の労働条件は、派遣先企業の同一職務に従事する直接採用労働者の労働条件を下回ってはならない、と均等待遇の原則を明記する。
 日本では、行政管理庁(現総務省)の勧告(1978)、中央職業安定審議会(旧労働大臣の諮問機関、2001年(平成13)1月以降は厚生労働大臣の諮問機関である労働政策審議会に引き継がれた)の労働者派遣事業小委員会による「立法化の構想」(1984)を経て、1985年労働者派遣事業法(「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」昭和60年法律第88号、1986年7月施行)が成立した。国際的には9番目の法制化である。1996年と1999年および2004年の法改正を経て、基本的には港湾運送業務、建設業務、警備業務、医療業務(一部解禁)を除いて派遣する業務や職務の制限は、ほぼなくなっている。派遣労働者は、三度の法改正を経て1996年からの10年間に4.09倍の伸びを示す。これは、25か国の平均伸び率2.27%を上回る。派遣労働者の就業者中の比率は、国際人材派遣連盟に加盟する33か国中イギリス、南アフリカ、オランダ、ルクセンブルク、フランス、ベルギー、アメリカに次ぐ8番目の高さである。
 日本弁護士連合会は、派遣対象業種の専門的なものへの限定、登録型派遣の禁止、日雇い派遣の全面禁止、派遣労働者と派遣先労働者との均等待遇、グループ内派遣の原則禁止を含む8項目の「労働者派遣法の抜本改正を求める意見書」を2008年12月に公表した。[三富紀敬]
『高梨昌編著『人材派遣の活用――基本知識から最新動向まで』(2004・エイデル研究所)』

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