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労働者派遣法 ろうどうしゃはけんほう

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

労働者派遣法

派遣労働者の就業条件の整備や、労働現場での権利を確保するために定められた法律派遣会社が労働者を他の企業に派遣してその会社の業務をさせる労働者派遣は、日本においてはひとつの労働形態として定着している。正社員よりも安い賃金の派遣労働者を使うことで人件費が減らせるというメリットがあり、労働者は柔軟に労働形態を決められるメリットがある。一方で、労働者の賃金、福利厚生といった雇用条件の整備は遅れており、労働者派遣法によってその改善が図られている。1986年の施行以降、労働者派遣法は3度にわたって改正された。改正のたびに労働条件の整備、派遣可能な業種の拡大が行われている。2006年の改正労働者派遣法では派遣受け入れ期間の延長、労働者の福利厚生の向上が盛り込まれた。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

労働者派遣法

1986年施行。当初は「自由な働き方ができる」と働く側に歓迎されたが、企業側が契約期間終了で「雇い止め」にできるため、人手不足のときに一時的に雇う「雇用の調整弁」にされやすい。2015年9月、派遣先への直接雇用の依頼や、派遣元での無期雇用などの雇用安定措置を盛り込んだ改正法が施行された。

(2017-09-13 朝日新聞 朝刊 名古屋・1地方)

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デジタル大辞泉の解説

ろうどうしゃ‐はけんほう〔ラウドウシヤハケンハフ〕【労働者派遣法】

《「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」の通称》人材派遣業を法的に認め、かつ規制するための法律。業務の範囲、派遣期間・就業条件の明示、派遣先・派遣元の各責任者の選任などについて規定。特定の企業だけに労働者を派遣する「専(もっぱ)ら派遣」を禁止している。昭和61年(1986)施行。
[補説]平成24年(2012)の改正により、雇用期間30日以内の日雇い派遣の原則禁止などが規定され、正式名称も改正された。旧称は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」。
平成27年(2015)の改正により、一般労働者派遣事業許可制)と特定労働者派遣事業届出制)の区別が廃止され、労働者派遣事業は許可制に一本化された。また、派遣期間の制限が見直され、派遣労働者が同じ職場で働ける期間は、原則として最長3年に改定。企業は3年ごとに人を代えれば、労働組合への意見聴取を条件に、期間の制限なく派遣労働者を受け入れることが可能になった。

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百科事典マイペディアの解説

労働者派遣法【ろうどうしゃはけんほう】

1987年に施行され数度改正された労働者の雇用形態に関する法律。事業主が自分のために直接労働者を雇用するのではなく,他の事業主に派遣して派遣先のために労働させる雇用を法的に定めた。
→関連項目派遣労働者

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ナビゲート ビジネス基本用語集の解説

労働者派遣法

正式名称は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」。1986年より施行された。元来の目的は、派遣労働者の権利を守り、常用代替(正社員のかわりとする)を防止するため、労働者派遣の活用を制限することにある。当初は、労働者を派遣できる業務は専門性の高い13業務に限っていたが、法改正により26業務に拡大され、1999年には原則的に自由化された。さらに2003年に以下の点が改正され、2004年3月より施行されている。 ・物の製造現場や、福祉施設での医療関係業務への派遣が解禁された。 ・原則として最長1年とされている期間制限が最長3年に緩和された。 ・紹介予定派遣においては、事前面接が解禁された。 (派遣法では派遣先が面接などにより派遣労働者を特定することを禁じているが、紹介予定派遣を行う場合には、適用除外となった) なお、労働者派遣が禁止されている業務は、港湾運送業務、建設業務、警備業務、病院等(福祉施設は除く)における医療関連業務の4種類。

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大辞林 第三版の解説

ろうどうしゃはけんほう【労働者派遣法】

正称、労働者派遣事業の適正な運用の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律。自己の雇用する労働者を他人の指揮命令による労働に従事させる労働者派遣事業の適正な運営と、その労働者の就業条件の整備を目的とする法律。1985年(昭和60)制定。

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知恵蔵miniの解説

労働者派遣法

「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」の通称で、派遣労働者の保護を目的に作られた法律。2014年3月に政府は国会に改正案を提出したものの、条文に誤りが見つかって廃案となっていた。しかし、14年9月5日の記者会見で塩崎恭久厚生労働大臣が、14年9月29日より開催される臨時国会での同改正案の再提出を検討していることを表明した。同改正案は最長3年となっている派遣労働者を活用できる期間の上限を取り払い、企業が派遣を活用できる職種や期間を広げる。連合などの労働組合などは「不安定雇用が広がる」として同改正案に反対している。

(2014-9-18)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

労働者派遣法
ろうどうしゃはけんほう

昭和60年法律88号。正式名称「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」。企業の業務の専門化,外注化を担う労働者派遣事業(→人材派遣業)を監督し,派遣される労働者の保護を目的とする。1986年7月施行。労働者の派遣は法制定以前から行なわれていたが,自社で雇用する労働者を他社の管理下で働かせる行為は職業安定法に抵触するおそれがあった。一方で派遣労働の需要が高まっていたことから,労働者派遣を法的に認知し,事業の許可・届出制,派遣契約,派遣元と派遣先の講ずるべき措置,労働基準法その他の法令との関係などを定めた。労働者派遣の形態は,派遣元に登録している労働者を派遣先の求めに応じて派遣する一般労働者派遣登録型派遣。許可制)と,派遣元が雇用している者を派遣する特定労働者派遣(常時雇用型派遣。届出制)の 2種とされた。派遣先の業務は当初,プログラミング,データ入力,通訳など専門性が高いものに限定され,1996年いわゆる専門26業務に拡大された。1999年に対象業務を原則自由化する一方,専門26業務以外については派遣期間を 1年以内とする改正法が成立,2003年にはその派遣期間が 3年に延長され,製造業への派遣も解禁された。しかし雇用情勢の悪化から派遣労働者の保護が求められるようになり,2012年の改正で規制を強化,派遣期間が 30日以内のいわゆる日雇派遣は原則禁止され,期限付きで働く派遣労働者が無期限の雇用者となれるよう派遣元が支援すること,派遣労働者と派遣先の労働者との待遇の均衡化に努めることなどが定められた。2015年の改正では専門26業務の区分が廃止され,すべての業務に関して,派遣先の同一の事業所における派遣労働者の受け入れの上限が原則 3年,同一の派遣労働者を派遣先の同一の部署に派遣できる期間の上限が 3年となった。派遣元には,派遣先への直接雇用の依頼など雇用安定措置や,派遣労働者のキャリアアップ措置の実施が義務づけられた。また一般労働者派遣と特定労働者派遣の区分が撤廃され,すべての労働者派遣事業が厚生労働省の許可を受けることとされた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

労働者派遣法
ろうどうしゃはけんほう

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