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人的抗弁 じんてきこうべん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人的抗弁
じんてきこうべん

手形抗弁のうち,手形債務者が特定の請求者に対して,債務の履行を拒むために主張しうる抗弁。相対的抗弁ともいわれ,物的抗弁に対するものである。人的抗弁は,債務者と特定の請求者との間の人的関係に基づくため,手形の譲受人は,譲渡人と債務者との間に人的抗弁が存在するか否かは,手形面上からはわからない。それゆえ,かかる抗弁が存在することを知らない譲受人が抗弁の対抗を受けないように人的抗弁の切断の制度が設けられている。この制度によって,善意の譲受人は抗弁の付着していない権利を取得することができ (→即時取得 ) ,手形の流通性が確保される。

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大辞林 第三版の解説

じんてきこうべん【人的抗弁】

手形抗弁の一。手形により請求を受けた者が特定の請求者に対してのみ対抗し得る抗弁。 ⇔ 物的抗弁

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世界大百科事典内の人的抗弁の言及

【裏書】より

…裏書人のこの義務を遡求義務または償還義務と呼ぶ。裏書の特殊な効力として,もう一つ人的抗弁を切断する効力がある。たとえば,商品の買主Aがその売主Bに対する代金支払いのためにAが振出署名をした約束手形をBに交付し,BがこれをCに裏書譲渡したが,Bの納入した商品が欠陥商品だったので売買契約を解除したとする。…

【手形抗弁】より

…手形(小切手)金の請求を受けた債務者が,その請求者に対し支払を拒むために主張することができるすべての事由を手形抗弁という。これには,物的抗弁と人的抗弁とがある。 物的抗弁は,手形という物自体に付着する抗弁であり,取得者の善意・悪意を問わず,また被請求者と請求者とが手形授受の直接の当事者か否かを問わず,すべての請求者に対して主張しうる抗弁をいう。…

※「人的抗弁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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