仁田観音堂(読み)にたかんのんどう

日本歴史地名大系 「仁田観音堂」の解説

仁田観音堂
にたかんのんどう

[現在地名]上県町瀬田

瀬田の中栗栖せたのなかぐるす寄りの山麓にある。対馬六観音の一つとされる観音像を安置する仏堂で、古くは国本くにもと神社(熊野権現)の境内にあって政庁の護法天童とされたものであるが、明治初年の神仏分離により現在地に移された。貞享三年(一六八六)の神社誌によれば、熊野権現の境内に観音があり、観音山または権現山と称し、神地とされていた。この観音は聖武天皇の時代に仁田寺に安置された十一面観音というが(津島紀事)、現在見るところでは聖観音で、室町期のものと推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android