今一色村(読み)いまいつしきむら

日本歴史地名大系 「今一色村」の解説

今一色村
いまいつしきむら

[現在地名]二見町今一色

五十鈴川河口右岸にあって大湊おおみなと(現伊勢市)と向い合う。「五鈴遺響」は村名について、新田・出屋敷などと同じく新たに土地を開いて民居とする意の「一色」で、「後世二見郷庄村等ヨリ分置シテ居スル処ナルヘシ」という。永禄八年(一五六五)の船々聚銭帳(伊勢市大湊支所蔵)に「十一月十六日三百文 遠江こん田殿舟 今一色屋小宿左京進殿」と記されている。大湊に入港した遠江の船から三〇〇文の入港税を「今一色屋」なる屋号の左京進が徴収に当たっている。「老若」の花押印のある文書「天正元年癸酉十月吉日 多気様・信長様桑名へ舟上へ候入みち」(同所蔵)によれば、天正元年(一五七三)一〇月北畠具豊(織田信雄)の命に従って三艘の船が桑名へ向かった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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