今富(読み)いまとみ

日本歴史地名大系 「今富」の解説

今富
いまとみ

[現在地名]大村市今富町

こおり川右岸にある地名中世より彼杵そのき庄のうちとしてみえ、近世福重ふくしげ村に属する。元応二年(一三二〇)某月二七日の東福寺領肥前国彼杵庄文書目録案(東福寺文書)に「同庄今富」とみえ、彼杵庄の雑掌は年貢未進を行うようになった一分領主を鎮西探題に訴えているが、当地の一分領主は秋月九郎吉純とあり、秋月氏の勢力下にあった。このとき年貢の究済が下知されたらしく、「今富・光富本名」では嘉暦三年(一三二八)検注が行われ、また今富十郎入道明幸・今富又次郎入道ら当地名を称する者や、田崎次郎入道らがいた(同四年七月三日「東福寺領肥前国彼杵庄文書目録」正慶乱離志裏文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android