仏教寺(読み)ぶつきようじ

日本歴史地名大系 「仏教寺」の解説

仏教寺
ぶつきようじ

[現在地名]久米南町仏教寺

誕生たんじよう寺川右岸の山地にある高野山真言宗寺院。医王山と号し、本尊薬師如来。「作陽誌」に載せる寺伝などによれば、和銅六年(七一三)肩野物部乙麻呂が喜恵に心服し、これを招いて創建したという。弘仁―天長(八一〇―八三四)頃に真言密教の道場となり、元慶年間(八七七―八八五)には官寺に列したと伝える。鎌倉末期、小野僧正文観が中興。かつての本堂には元徳二年(一三三〇)銘の文観持仏の御正体が懸けられていたというが焼失。現在文和三年(一三五四)銘の石造宝篋印塔があり、県指定重要文化財。ほかに永享五年(一四三三)銘・長禄四年(一四六〇)銘の鐘鼓を伝える(岡山金石史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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