仙人鉱山跡(読み)せんにんこうざんあと

日本歴史地名大系 「仙人鉱山跡」の解説

仙人鉱山跡
せんにんこうざんあと

[現在地名]和賀町仙人、湯田町 草井沢など

東流する和賀川中流南岸の仙人山(八八二・二メートル)山麓にある。山口やまぐち岩沢いわさわ横川目よこかわめ村と湯田ゆだ(現湯田町)にまたがっていた鉄・銅鉱山。鉱山発見年代は不明。「雑書」寛文八年(一六六八)六月条によればすでに稼行しており、床一つに金一両の割で、当年の運上金は二両であった。翌九年には二千二六七貫六〇〇目の銅を生産し、定めのとおり一〇分一を運上した。上鬼柳かみおにやなぎ(現北上市)境から他領出荷分については川舟を利用した(和賀町史)。古事録(盛岡市中央公民館蔵)の天明三年(一七八三)四月一五日条に「鬼柳仙人山ニ丹砂鉱有之ニ付三ケ年相働候処引合不申ニ付休山」とみえ、明治まで操業と休山を繰返したものと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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