カーバイド

デジタル大辞泉 「カーバイド」の意味・読み・例文・類語

カーバイド(carbide)

炭化物総称。そのうち特に、炭化カルシウムをさす。カーバイト。

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精選版 日本国語大辞典 「カーバイド」の意味・読み・例文・類語

カーバイド

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] carbide )[ 異表記 ] カーバイト
  2. 炭化物の総称。
  3. 炭化カルシウムの慣用名アセチレンガス原料
    1. [初出の実例]「仙台、郡山、長岡の三所にあるカーバイド製造会社工場を合同し」(出典:東京朝日新聞‐明治三九年(1906)六月一二日)

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百科事典マイペディア 「カーバイド」の意味・わかりやすい解説

カーバイド

広義には炭化物をいうが,一般には炭化カルシウムCaC2の俗称。カルシウムカーバイドとも。比重2.22,融点2300℃。純粋なものは無色結晶。通常不純物のため灰黒色を呈する。水と反応してアセチレンを生ずる。高温窒素を作用させるとカルシウムシアナミドとなる。アセチレン原料として有機化学工業に用いられ,また石灰窒素原料として重要。酸化カルシウム生石灰)と炭素とを電気炉中約2000℃に熱してつくる。
→関連項目石炭化学石炭化学工業石灰窒素石灰窒素工業電気化学工業

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カーバイド」の意味・わかりやすい解説

カーバイド
かーばいど
carbide

炭化物の総称であるが、一般にはカルシウムカーバイド、すなわち炭化カルシウムCaC2略称

[編集部]

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改訂新版 世界大百科事典 「カーバイド」の意味・わかりやすい解説

カーバイド
carbide

負の部分電荷を有する炭素からなるアセチリドその他の炭化物の英語名。とくに炭化カルシウム(カルシウムカーバイド)CaC2の俗称として用いられる。
執筆者:

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化学辞典 第2版 「カーバイド」の解説

カーバイド
カーバイド
carbide

一般的には炭化物を意味するが,工業的には炭化カルシウムCaC2を意味することが多い.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カーバイド」の意味・わかりやすい解説

カーバイド

「炭化カルシウム」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のカーバイドの言及

【アセチリド】より

…またI族以外の金属酸化物を過剰の炭素と加熱しても生成する。カーバイド(炭化カルシウム)CaC2は代表的なアセチリドである(カーバイドcarbideは,正しくはアセチリドを含む炭化物の総称)。無色の化合物が多いが,銅(I)(赤褐色),希土類元素(イットリウム,ランタン,ニオブなど。…

【アセチレン】より

…1836年にイギリスのH.デービーによって初めて見いだされた。工業的には,カルシウムカーバイド(カーバイド)から製造されるか,または石油の高温熱分解法によって製造される。おもな用途は,灯火用,溶接用,合成化学原料などである。…

【化学工業】より

… ドイツは,植民地が少なく,国内には石炭ぐらいしか主要資源をもたないため,これを活用して多くの天然資源を化学的に合成する必要に迫られた。この結果ドイツは,第1次大戦から第2次大戦にかけて,19世紀に成立したタール工業をいっそう発展させるとともに,新たに窒素化学工業,カーバイド―アセチレン工業の発達に力を入れることになった。当時,窒素の供給源は主として天然のチリ硝石に依存していたが,窒素肥料,火薬を自給するためには新しい製法の開発が必要であった。…

【炭化カルシウム】より

…化学式CaC2。アセチレン化カルシウム,カルシウムアセチリドともいい,工業的にはカルシウムカーバイドあるいは単にカーバイドという。1891年はじめて工業的に電気炉で合成され,最初は溶接,金属切断あるいは灯火用アセチレン製造原料としてつくられたが,20世紀初めころ石灰窒素の製造が工業化されて,その原料としての需要が拡大した。…

※「カーバイド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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