…源義経の股肱(ここう)の郎等。名は義盛。俗に義経四天王の一人。《玉葉》《愚管抄》《吾妻鏡》にその名が見える。《平家物語》などによれば,源平合戦に義経に従い,志度で敵将田内左衛門の率いる3000余騎を無血で武装解除させ,壇ノ浦で平宗盛らを生け捕るなど活躍した。伊勢国が生国とも父の生国とも伝え,父は二見の住で大神宮神主のかんらひ義連とも,伊勢の河島二郎盛俊(魚名流)とも伝える。もと,鈴鹿山の山賊とも,上野国で山賊を生業としたとも伝え,その戦法や《義経記》に描く風貌に悪党的なところがうかがえる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」