伊文神社(読み)いぶんじんじや

日本歴史地名大系 「伊文神社」の解説

伊文神社
いぶんじんじや

[現在地名]西尾市伊文町

伊文町の南部に、南北にわたり広い境内地をもって鎮座。素盞嗚尊・大名牟遅尊・文徳天皇を祀る。社伝によると、文徳天皇の皇子八条院の宮が渥美郡伊川津いかわづ(現渥美町)に一三年居住し、素盞嗚尊を相殿に奉祀、伊文天王と称したのが始まりで、宮が当地に移ったとき遷宮した。三河国内神名帳にある「正三位 内母大明神」がこれであるという。もと伊文山にあったが、元亨年中(一三二一―二四)現在地に遷宮したと伝える。

西尾城主土井氏の儒臣国枝斎賢の「伊文山牛頭天王祠記」によると、貞観年中(八五九―八七七)三河の国司平国信が疫病を防ぐため、牛頭天王祠を伊文山に建立、祈願したのが起源という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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