朝日日本歴史人物事典 「伊東祐麿」の解説
伊東祐麿
生年:天保5.8.25(1834.9.27)
明治期の海軍軍人。薩摩(鹿児島)藩士伊東祐典と喜多の次男。弟は祐享。明治1(1868)年「春日」艦副長,阿波沖で幕府軍艦「開陽丸」と,奥羽で「回天」と戦闘した。普仏戦争(1870)に際して日本が局外中立を保ったとき沿岸警備に当たった。5年から8年まで中艦隊指揮官,その間6年副島種臣外務卿に随行して清国へ,7年にも大久保利通全権弁理大使に従って同国へ巡航した。9年東海鎮守府司令長官,西南戦争(1877)では海軍側の艦隊指揮をとり,11年中将に進む。13年に軍務局長,17年には海軍兵学校長,子爵となり,18年に元老院議官。23年から39年まで貴族院議員を務めた。
(田浦雅徳)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報