伊東祐麿(読み)いとう・すけまろ

朝日日本歴史人物事典 「伊東祐麿」の解説

伊東祐麿

没年:明治39.2.26(1906)
生年:天保5.8.25(1834.9.27)
明治期の海軍軍人薩摩(鹿児島)藩士伊東祐典と喜多次男。弟は祐享。明治1(1868)年「春日」艦副長,阿波沖で幕府軍艦「開陽丸」と,奥羽で「回天」と戦闘した。普仏戦争(1870)に際して日本が局外中立を保ったとき沿岸警備に当たった。5年から8年まで中艦隊指揮官,その間6年副島種臣外務卿に随行して清国へ,7年にも大久保利通全権弁理大使に従って同国へ巡航した。9年東海鎮守府司令長官,西南戦争(1877)では海軍側の艦隊指揮をとり,11年中将に進む。13年に軍務局長,17年には海軍兵学校長,子爵となり,18年に元老院議官。23年から39年まで貴族院議員を務めた。

(田浦雅徳)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「伊東祐麿」の解説

伊東祐麿 いとう-すけまろ

1834-1906 幕末-明治時代の武士,軍人
天保(てんぽう)5年8月25日生まれ。伊東祐亨(すけゆき)の兄。薩摩(さつま)鹿児島藩士。文久3年薩英戦争に従軍戊辰(ぼしん)戦争では藩の春日丸副艦長として幕府艦とたたかう。明治3年海軍にはいり,10年の西南戦争では艦隊を指揮。のち海軍兵学校校長。海軍中将。元老院議官,貴族院議員。子爵。明治39年2月26日死去。73歳。

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