日本大百科全書(ニッポニカ) 「伊洛淵源録」の意味・わかりやすい解説 伊洛淵源録いらくえんげんろく 14巻。中国、南宋(なんそう)の朱熹(しゅき)(朱子)が著した書物。北宋の周敦頤(しゅうとんい)、程顥(ていこう)、程頤(ていい)、邵雍(しょうよう)および二程の交友、門人、計47人の伝記や言行、逸話などを載せる。伊洛は伊水、洛水(らくすい)のあたり(つまり洛陽)の人である二程をさすから、本書は二程を中心に道学の源を示した書といえる。ただし原稿が朱熹に無断で出版され、朱熹自身としては不本意な点があって改訂を望んでいたが、果たさずに終わったという事情がある。[山本 仁] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例