伊福形村(読み)いがたむら

日本歴史地名大系 「伊福形村」の解説

伊福形村
いがたむら

[現在地名]延岡市伊形町いがたまち上伊形町かみいがたまち下伊形町しもいがたまち北一きたひとつおか一―四丁目・南一みなみひとつおか一―六丁目・石田町いしだまちあさひおか新浜町しんはままちなど

恒富つねとみ村の南に位置し、東は日向灘に面する。井替いがえ川流域に平地が開け、同川によって上・下二地区に分れている。豊後街道南北に通り、運輸の便と水利はよかったが、水害が多かった。日向国覚書では「いふくかた」と訓じている。伊形・伊富形とも記される。天永元年(一一一〇)一一月日の今山八幡宮御神事并祭会料米下行引付(「今山八幡宮旧記」今山八幡宮文書)に伊福形とみえ、今山いまやま八幡宮の正月朝拝神事の東舞一〇人のうち一人と一〇月放生会の月形豹船一艘の豹饗(樽二・清三五膳)を負担している。建久図田帳には摂関家領島津庄の寄郡として「伊富形 十五丁」とみえ、地頭惟宗(島津)忠久であった。建久図田帳の応永二八年(一四二一)二月二七日の追記にも「伊富形十五町」とある。

寛永一一年(一六三四)の指出(国乗遺聞)では高七五〇石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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