20世紀日本人名事典 「伊藤勉黄」の解説
伊藤 勉黄
イトウ ベンオウ
昭和期の版画家
- 生年
- 大正6(1917)年1月5日
- 没年
- 平成4(1992)年8月20日
- 出身地
- 静岡県大井川町
- 本名
- 伊藤 勉(イトウ ベン)
- 主な受賞名〔年〕
- 日本版画協会展協会賞〔昭和24年〕,国画会展国画賞
- 経歴
- 木版画を独習し、昭和14年上海在留黄玄会に作品を発表。21年日本に引き上げ、24年日本版画協会展で協会賞を受賞。34年国画会会員。のちスイスのグレンヘン国際色彩版画トリエンナーレ展で「踊り子」が芸術選奨を受ける。木版と亜鉛凸版を併用し、風景・人物と花などをモチーフとするメルヘン調の画風で知られ、東京銀座で「ギャラリーねこ」画廊企画展を例年開催し新作を発表した。代表作に「豊饒の女神」「花の肖像」「十字架」「天と地」、〈幻鳥〉シリーズなどがあり、シカゴ美術館・クロカウ美術館・ロンドンアルバート美術館などに収蔵される。また編著に「伊藤勉黄版画集」「静岡木漆産業史」「静岡履物史」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報