芸術分野で活躍した人物の功績をたたえる文化庁の顕彰制度。1950年度(昭和25)に「芸能選奨」として創設され、1956年に現在の名称となった。演劇、映画、音楽、舞踊、文学、美術、放送、大衆芸能、芸術振興、評論等、メディア芸術(漫画、アニメ、メディアアートなど)の11分野について、その年に活躍した人物に「芸術選奨文部科学大臣賞」、新境地を開いた人物に「芸術選奨文部科学大臣新人賞」を贈る。毎年3月上旬に受賞者を発表し、中旬の贈呈式で賞状・賞金(大臣賞30万円、新人賞20万円)を贈る。これまでに演劇で7代目坂東三津五郎(みつごろう)、安部公房(こうぼう)、映画で市川崑(こん)、三船敏郎(みふねとしろう)、文学で壺井栄(つぼいさかえ)、井上靖、美術で片岡球子(たまこ)、土門拳(どもんけん)、放送で兼高(かねたか)かおる(1928―2019)、宮藤官九郎(くどうかんくろう)(1970― )、大衆芸能で6代目三遊亭圓生(えんしょう)、中島みゆき(1952― )、オール阪神・巨人(オール阪神(1957― )、オール巨人(1951― ))、メディア芸術で秋本治(おさむ)(1952― )らが受賞している。かつては東京交響楽団、岩波少年文庫編集部、文学座などの組織・団体に贈られた時期もあった。
[編集部 2019年11月20日]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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