会所本(読み)かいしょぼん

改訂新版 世界大百科事典 「会所本」の意味・わかりやすい解説

会所本 (かいしょぼん)

雑俳高点の披露句集。1688年(元禄1)ころ,俳諧から雑俳が独立し,民衆から句を集め,整理して点者に取り次ぐ会所(清書所,会林とも)が,宗匠周辺に発生し,興行ごとに入選句を印刷して披露するようになったが,期日,句数,作者(組連名),住所などを明記するこの会所本は,資料としていちばん確かなものである。京都は小本大坂は横本,江戸では川柳評のような一枚摺りが慣習となっていた。
万句合興行
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android