低圧経済(読み)テイアツケイザイ(その他表記)low-pressure economy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「低圧経済」の意味・わかりやすい解説

低圧経済
ていあつけいざい
low-pressure economy

A.ハンセンがその著書『アメリカの経済』 (1957) のなかで用いた言葉。意図した投資が意図した貯蓄に及ばない状態にある経済で,高圧経済と対比される。経済が低圧状態にあるときは総供給が総需要を上回るようになり,企業は在庫圧力や過剰設備,製品価格の下落利潤停滞などに悩み,また国民経済全体としては成長率の低下,失業の増大コスト=プッシュ・インフレーション招来などの不均衡を招く。しかし供給過剰から輸出ドライブがかかり輸出が増大する一方,輸入が停滞するため,国際均衡の面では改善されることが多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android