住専問題(読み)じゅうせんもんだい

百科事典マイペディア 「住専問題」の意味・わかりやすい解説

住専問題【じゅうせんもんだい】

住宅ローン専門のノンバンク,住宅金融専門会社(通称,住専)がバブル経済期にかかえた不良債権とその処理をめぐる問題。住専は都市銀行,信託銀行,地方銀行,生命保険会社,農林中央金庫などが出資母体となって1970年代に設立されたもの。預金受入れができないために,銀行借入や住宅抵当証券の発行などによって資金調達を行い,貸出金利が割高となった。そのため融資審査が甘く,バブル期に不動産向け融資に急傾斜した。1990年代初めのバブル崩壊後の地価下落とともに不良資産が増大回収不能の不良債権が住専全体で約6兆5000億円にものぼり,1995年には8社中7社が行き詰まった。これに対し,政府は6850億円を1996年度予算の一般会計から支出。債権回収のため,1996年に住宅金融債権管理機構が設立された。
→関連項目金融監督庁ジャパン・プレミアム中坊公平農業協同組合橋本龍太郎内閣破綻金融機関

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