金融監督庁(読み)きんゆうかんとくちょう

百科事典マイペディア 「金融監督庁」の意味・わかりやすい解説

金融監督庁【きんゆうかんとくちょう】

旧庁名。総理府外局として1998年6月設置。同年12月に総理府外局として金融再生委員会が設置され,その下に置かれる形に変更された。初代長官日野正晴。大蔵省金融行政のうち,証券取引等監視委員会や検査,監督機能を分離,独立させたもので,本庁人員は当初約400人。他に大蔵省地方財務局の職員も監督庁長官の指揮で地方金融機関を検査,監督する。〈住専問題〉や経営破綻した金融機関の処理をめぐって大蔵省批判が高まるなか,1996年2月与党3党による大蔵省改革プロジェクトチームが発足,1997年6月金融監督庁設置法が国会で成立。金融監督庁の設置はこれまでの〈護送船団方式〉から市場原理を優先する事後点検型行政への転換を企図したものである。2000年7月,中央省庁再編に先駆けて,本庁と大蔵省の金融企画局を統合して金融庁が発足,2001年1月には金融再生委員会もここに統合され,金融庁は新設内閣府に属することになった。
→関連項目銀行法金融再生委員会早期是正措置日本債券信用銀行[株]破綻金融機関福徳銀行[株]

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「金融監督庁」の意味・わかりやすい解説

金融監督庁
きんゆうかんとくちょう

旧大蔵省から金融機関の検査・監督機能を分離・独立させて1998年(平成10)6月22日に発足した組織。2000年7月、金融庁に組織替えした。

 金融監督庁は、財政、金融行政両面で巨大な権限をもつ大蔵省の改革、解体議論目玉として登場した。1998年12月の金融再生委員会の発足に伴ってその下に置かれることになり、民間金融機関の検査・監督、破綻(はたん)処理などにあたった。傘下に証券取引等監視委員会をもち、スタッフ数は同委員会を含め535人(1999年度末)であったが、要となる検査要員をはじめスタッフの大半は大蔵省からの転籍者。なお、大蔵省は2001年1月の中央省庁再編で、金融行政にかかわる権限、機能を縮小して財務省と改称した。

[矢野 武]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金融監督庁」の意味・わかりやすい解説

金融監督庁
きんゆうかんとくちょう

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