佐々木 元勝(読み)ササキ モトカツ

20世紀日本人名事典 「佐々木 元勝」の解説

佐々木 元勝
ササキ モトカツ

昭和期の郵政官僚 「野戦郵便旗」を書いた野戦郵便長。



生年
明治37(1904)年4月1日

没年
昭和60(1985)年6月1日

出生地
群馬県

別名
筆名=ささき もとかつ

学歴〔年〕
東京帝大法学部〔昭和2年〕卒

経歴
昭和2年逓信省官吏となり、12年8月、前線の日本軍の郵便確保のための野戦郵便隊の郵便長として上海に渡り、14年帰国。その後19年陸軍司政官として南方従軍、上海、大場鎮、蘇州南京武昌、漢口など中国戦線を転々とする中で克明な日記をつけ、武昌の宿舎謄写版の「野戦郵便旗」14部を作成、16年にその前半が日本講演通信社から公刊された。当時中学生であった高崎隆治が戦後再発掘、47年「戦争文学通信」に「南京大虐殺」は戦争下に書かれていたと紹介し、48年現代出版社から全編を復元した「野戦郵便旗」として刊行された。佐々木は戦後逓信博物館長を務めたが25年辞任、切手趣味誌「ゆうびん」の編集発行人となった。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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