佐々浦(読み)さざうら

日本歴史地名大系 「佐々浦」の解説

佐々浦
さざうら

[現在地名]佐々町小浦免など

佐々川河口にある湊。江戸時代、吉田よしだ村・福井ふくい(現吉井町)世知原せちばる(現世知原町)、佐々村の年貢米は当湊から平戸藩米蔵に回漕されたというが、正保国絵図に「佐々浦」が遠浅の湊と記され、元禄国絵図でも遠浅で船の係留には不都合とする。文政(一八一八―三〇)頃から当浦の周辺で炭山の採掘が始まり、その積出湊になったと考えられる。明治期、当浦の岸に北松諸地域の炭田の貯炭場が設けられた。郡村誌によれば、佐々村に一千石未満五〇〇石以上の船七艘、二〇〇石未満五〇石以上の船二艘、五〇石未満の荷船八〇艘があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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