朝日日本歴史人物事典 「佐井三右衛門」の解説
佐井三右衛門
生年:享保16(1731)
江戸後期の開拓者。名は正辰,三右衛門は通称。幡多郡下川口村(土佐清水市)の庄屋佐井知義の次男。宝永地震で荒廃した同村片粕の復興を志し,道路を作り堤を築いて荒蕪地を良田とした。功により土佐藩主山内氏より片粕を受領,領知30石の郷士にとりたてられた。文化2(1805)年6月の洪水で被害を受け田地を流失した際には郷士の要件に欠けるとして辞職願を提出したほど責任感の強い人物であった。<参考文献>『下川口村誌』『土佐清水市史』上
(山本大)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報