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高知県 こうち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

高知〔県〕
こうち

面積 7103.93km2
人口 72万8276(2015)。
年降水量 2547.5mm(高知市)。
年平均気温 17.0℃(高知市)。
県庁所在地 高知市
県木 ヤナセスギ(→スギ)。
県花 ヤマモモ
県鳥 ヤイロチョウ

四国の南半を占め,北は愛媛県と徳島県に接し,南は太平洋にのぞむ県。山地が約 80%を占め,北部の県境付近に剣山地,石鎚山脈に代表される四国山地が東西方向に連なり,土佐湾側からは屏風のようにそそり立つ。東から奈半利川,伊尾木川,安芸川,物部川,仁淀川,四万十川などが土佐湾に注ぎ,吉野川は北部を東流して徳島県にいたる。高知,安芸の両平野を除いて,各河川の沖積平野は小さい。南東端に室戸岬が突出し,土佐湾をはさんで南西端に足摺岬がある。太平洋岸気候で,南に黒潮が流れ,温暖多雨地域で台風の襲来も多い。律令期には土佐国,戦国時代には長宗我部氏の領地。江戸時代には山内一豊以来山内家土佐藩 24万石の領地となる。幕末には山内豊信 (容堂) ,坂本龍馬後藤象二郎らが明治維新の立役者として活躍。明治4 (1871) 年の廃藩置県で高知県となり,1876年阿波国 (徳島県) を編入したが,80年に分離し現在にいたる。山地はスギ,ヒノキなどの森林資源が豊富で,ミツマタ,コウゾなどの製紙原料は,仁淀川,吉野川の上流域で産する。高知,安芸の両平野では米の二期作,海岸部で野菜,スイカ,メロンなどの施設園芸が行われ,京阪神,京浜,中京などの各方面に出荷。耕地率は全国最下位にとどまるが気象条件に恵まれ農業は発達。かつては漁業が重要産業であったが最近は不振。土佐清水,室戸などからマグロの遠洋漁業に出漁し,ハマチなどの養殖も行う。石灰石を多産して,セメント工業が行われるほか,パルプ・製紙工業が立地。高知空港のジェット化に伴い電子部品などの臨空港型工業が進出した。天然記念物の土佐犬や特別天然記念物のオナガドリニホンカワウソなどが知られ,また,中北部愛媛県との境界地域に伝わる土佐の神楽は重要無形民俗文化財。東部には室戸阿南海岸国定公園,剣山国定公園,北部には石鎚国定公園,西部には足摺宇和海国立公園がある。 JR土讃線,予土線,土佐くろしお鉄道が通じ,高知市を中心に国道 32号線,33号線,55号線,56号線,194号線,195号線,197号線などが通る。 91年には瀬戸大橋と結ぶ高知自動車道が南国市まで開通した。南国市に高知空港があり,高知港からは阪神方面のほか,名古屋,東京,鹿児島の各方面にフェリーが就航する。

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デジタル大辞泉の解説

こうち‐けん〔カウチ‐〕【高知県】

高知

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日本の地名がわかる事典の解説

〔高知県〕高知〈県〉(こうち〈けん〉)


四国地方南部を占める県。
四国山地が大半を占め、沿岸部に高知平野・中村平野がある。北東は徳島県、北西は愛媛県に接し、南は太平洋に面する。面積は四国最大で、その約38%を占めるが、険しい四国山地が他地域との交通の障壁となってきた。産業は農林水産業が主体で、工業化は遅れている。人口75万9680。面積7105.16km2。人口密度106.92人/km2。管轄市町村は11市17町6村。県庁所在地は高知市。県花はヤマモモ。
歴史を見ると、縄文遺跡は県内に広く分布。稲作文化も早くから高知平野を中心に発展した。大和朝廷の力が及ぶと、現在の南国(なんこく)市に国府・国分寺がおかれたが、畿内(きない)から遠いため遠流(おんる)の地として扱われた。中世からは在地豪族が割拠し、戦国時代に、諸氏の争いから長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)が四国を統一した。関ヶ原(せきがはら)の戦いの後、山内一豊(やまのうちかずとよ)が入国し、土佐山内氏が明治維新まで土佐(とさ)藩24万石を領有。1871年(明治4)の廃藩置県で高知県が成立。1876年名東(みょうどう)県(阿波(あわ)国)を合併するが、1880年分離し、ほぼ現在の県域となる。
地勢を見ると、北東の徳島県境には剣(つるぎ)山地、北部の愛媛県境には石鎚(いしづち)山脈が東西に延びて四国山地の脊梁(せきりょう)部をなす。石鎚山脈の南側には吉野(よしの)川の上流部が東流して徳島県に流出。東部では剣山地に源を発した奈半利(なはり)川・安芸(あき)川が河口部に小平野をつくって土佐湾に注ぐ。県中央部には物部(ものべ)川・鏡(かがみ)川・仁淀(によど)川の下流に沖積地が連続し、高知平野を形成。四国山地南西部に広い源流域をもつ四万十(しまんと)川は山地を曲流し、下流に中村平野をつくる。土佐湾奥の中部以西には浦戸(うらど)湾・浦ノ内(うらのうち)湾(横浪三里(よこなみさんり))・須崎(すさき)湾などの湾入があり、足摺(あしずり)岬を中心に土佐湾西岸から宿毛(すくも)湾口にかけては険しい断崖(だんがい)海岸が続く。気候は、全域が太平洋岸式気候の南海型に属し、台風の進路にあたるため、しばしば風水害に襲われる。年間降水量は高知市で2600mmに達し、山地では4000mmを超える。黒潮(日本海流)の影響を受ける沿岸部には亜熱帯性樹林が各所にみられる。
産業は、農業では、稲作は台風被害を避けるため早稲(わせ)種が中心。施設園芸農業の先進地の一つで、全国第1位の生産量を誇るナス・シシトウ・ショウガ・ニラの野菜栽培やユリなどの花卉(かき)栽培が盛ん。林業では魚梁瀬(やなせ)国有林のスギが知られる。水産業は、土佐清水(とさしみず)市の清水港をはじめ近海カツオ一本釣り漁で名高いが、室戸(むろと)港などは遠洋マグロ漁の基地としても重要。土佐清水市の宗田節(そうだぶし)など水産加工業も盛ん。工業化は遅れ、工業製品出荷額は沖縄県と全国の最下位を争うが、近年は高知市の浦戸湾沿岸に機械・鉄鋼などの臨海型工場、近郊に電機など先端企業が進出している。仁淀川下流のいの町は藩政期から全国屈指の和紙産地として知られる。四国カルストの石灰石を原料に須崎(すさき)市などにセメント工場が立地する。
観光では、南西部の足摺岬一帯は足摺宇和海(うわかい)国立公園の中心。東部の海岸は室戸岬を中心に室戸阿南(あなん)海岸国定公園に指定。北部と北東部の山岳地帯はそれぞれ石鎚国定公園、剣山国定公園に含まれる。ほかに浦戸湾口の桂浜(かつらはま)、屈指の規模を誇る鍾乳(しょうにゅう)洞の龍河(りゅうが)洞などが全国的に著名。四国八十八箇所の札所巡りの巡礼者が数多く訪れるほか、近年は坂本竜馬関連の観光イベントも話題を集める。伝統的な民俗芸能として、国の重要無形民俗文化財に指定されている土佐の神楽(かぐら)・吉良川(きらがわ)の御田祭(おんたまつり)がある。祭りでは、高知市で8月に行われるよさこい祭り・しなね祭、中土佐(なかとさ)町の久礼(くれ)八幡宮大祭、いの町の椙本(すぎもと)神社の秋の大祭と春の大祭、四万十市の大文字(だいもんじ)の送り火などのほか、香南(こうなん)市では旧正月凧(たこ)揚げ大会・どろめ祭り・絵金(えきん)祭り・百手(ももて)祭などユニークな観光行事が多い。
吾川郡
安芸郡
安芸市
香美市
高知市
香南市
四万十市
宿毛市
須崎市
高岡郡
土佐郡
土佐市
土佐清水市
長岡郡
南国市
幡多郡
室戸市

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事典 日本の地域ブランド・名産品の解説

高知県

四国地方南部に位置する県。北は四国山地で、南は太平洋に面して扇状に突き出している。太平洋を臨む海岸線は長く、西部はリアス式海岸、東部は隆起海岸で平坦な砂浜。気候は温暖多湿。農業・水産業が盛ん。県花は、ヤマモモ。県木は、ヤナセスギ。県鳥は、ヤイロチョウ。県魚は、カツオ。

[高知県のブランド・名産品]
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出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

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